大工道具豆知識
   第2回 − さしがね −

第2回目はさしがねです。
曲尺、差矩というふうに書かれます。
墨壷とともに材木をこしらえるときに最初に使う道具で、大工にとって必要不可欠な道具のひとつです。

日本では、聖徳太子が大阪の四天王寺を建立した際に、唐から番匠(棟梁)を招き、
五種類のうちから太子が選び出したのが、現在の尺だといわれています。このことから、聖徳太子を大工の祖神とする信仰があります。

形状は長柄と短柄のL字型の物差しで直角を出せます。
表には表目(写真2)といって尺やミリで目盛が刻まれています。
裏は裏目といい、日本で発明されたようなのですが写真3のようになっています。
裏目は表目の√2倍になっていて、これで、計算しなくても直角二等辺三角形の底辺が出せます。丸目は直径と円周の関係が割り出せるようになっています。
また、写真3の間尺というのは「財、病、離、義、官、劫、害、吉」の八文字が刻んであり、中国では門の吉凶を占うために使われたそうです。また、お寺の組み物を刻む墨をつけるときに使うともいわれています。

単純に見えるさしがねですが、昔からの知恵が凝縮されているものなんです。
(参考文献)大工道具の本 理工学社
竹中大工道具館のホームページ


 
【写真1】

墨付け作業中、墨さしで字を書くと達筆に見えます(笑)。
  【写真2】

表目です。材質はほとんどステンレスです。

 
【写真3】

裏目です。こんなにたくさんの工夫があったなんて。
 



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